高専を卒業しました
高専を卒業しました。今回は高専生活をふりかえりつつ記事を書いて行こうと思います。
自分が高専に入ろうと思ったきっかけはやはりロボコンでした。テレビで岐阜高専のACCELLをみてすごく感動したのを覚えています。ただ「ロボコンをやりたい!!」という感じではなく「この学校に入ったらこんなロボットを学生で作れるようになるんだ〜」という憧れでした。
僕の中で次の3つがとても大きな存在だったのでそれについて書いて行こうと思います。
- ロボコン
- 受験
- 研究
ロボコン
1〜4年までの大きな柱はロボコンでした。自分は設計部という機械設計をする部署に所属し、寝るまも惜しんで夢中になりました。結局憧れには届きませんでした。今でも「あそこをこうすればよかった・・・」とか後悔しています。機構とかアイデアとかは多分一生悔やんでますが自分がロボコンをやったことと機械設計を担当したことは後悔してません。機械設計が楽しかったというのももちろんありますが、何より仲間と一つのことをなす過程がとても好きだったんだと思います。今から思えばとてもしょうもないことで怒ったり喜んだりしてとても青春だったなと思います。とても良い仲間に巡り会えました。
受験
4年生の2月から5年生の7月末まではひたすら受験勉強でした。自分のしたい電子工作や研究を封印して取り組みました。過去一番勉強したと思っています。推薦に落ちたり、専攻科に落ちたりとなかなかの挫折を味わったような気がしますがそんな中から立ち上がることができたのは親や研究室の先生、友人のおかげだと思っています。今から思えば推薦と専攻科に落ちた時、よく冗談のように笑い飛ばせたなと思います。
卒業研究
5年生は研究がメインでした。受験で研究を我慢していた分、夏休みに入ったらいつも研究のことを考えていました。決して楽なことではありませんでしたがとても充実した日々でした。大学でもやっぱり研究をして行きたいと思うことができました。また研究室でもとても良い仲間に巡り会うことができとても楽しかったです。
ここまで色々書いてきましたが自分が夢中になれることを見つけ、良い仲間に巡り会えたというのが僕の中ではとても大きかったです。正直、高専は不思議な環境です。当然ですがどんな選択にも一長一短があり高専も決して誰にでも進められるような進路ではありません。しかし自分にとっては考えられる選択肢の中で最高の選択をしたと思っていますし、決して5年前の選択に後悔はしていません。新しい環境でも最後にこんな感想が言えたら最高だなと思います。
jyushi編入体験記
体験記をいくつか書いてきましたが肝心な勉強の仕方をかいていなかったのでかいていきたいと思います.以下では次の三つの点について自分の体験に基づく意見を書いていきたいと思います.
1.学校選び
2.教材選び
3.モチベーションの保ち方
これは僕個人の例なのであまり鵜呑みにせずこういうやり方もあるんだ程度に読んでもらえばいいと思います.僕の受験した大学についてはこちらを参考にしてください.
学校選び
学校を選ぶ基準はいろいろありますが僕は以下のポイントに着目して選びました.
1.試験科目が数学,物理,英語のみ
2.自分のやりたいことがある
3.関東にある
4.受験のレベルをある程度分散させる
まずは1から説明します.編入は学校や学科によって試験科目が違います.僕は電子制御工学科という学科に所属していたため機械や情報といった学科を受験しようと思うと専門の独学を覚悟しないといけません.しかし,学校によっては専門科目を用意していないところもあり,他の分野からの受験がしやすくなっています.岐阜大学には知能機械という学科があり候補に入っていたのですがこちらは機械の専門科目が試験にあったため専門がほぼない応用物理学コースにしました.(第三希望だったからやりたいことをちょっと妥協した感じです.でも物理好きなのでまあいいかなぐらいのきもち...)
2はあたりまえのことですね.僕は情報・電気・機械をまとめたシステム的なことを勉強,研究したいと思っていたのでそのようなことができなそうな場所を選びました.試験科目に専門科目がない学校はあまり分野にとらわれていないため上記のような勉強ができるとおもっていたのも1を基準にした理由の一つです.
3は単純に関東に行きたかっただけです.
4は自分の学力レベルがどの程度のものなのか正直判断しにくいからです.普通の高校生は塾に通ったり何度も模試を受けたりセンター試験を受けたりして自分が大きな集合のなかでどの程度の実力なのかということがある程度把握ができます.しかし編入はそういうわけにはいきません.僕が常に比べることができたのは一緒に研究室で勉強をしていた友人ぐらいです.(かっこいいこというと戦友でありライバルですね)そんななかで自分はこの程度だろうと学校を絞ったりするのはもったいないし逆に自信過剰になって結局どこも受からないというのも危なすぎます.なので広めに帯域をとりました.
教材選び
多くの受験生にとって気になるポイントだとおもいます.
とりあえず下に書籍のURLを張っておきます.
数学
大学編入試験問題 数学/徹底演習(第3版)-微分積分/線形代数/応用数学/確率-
- 作者: 林義実,小谷泰介
- 出版社/メーカー: 森北出版
- 発売日: 2013/11/26
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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物理
基礎物理学演習 (1) ((ライブラリ工学基礎物理学 (別巻=1)))
- 作者: 永田一清
- 出版社/メーカー: サイエンス社
- 発売日: 1991/01/01
- メディア: 単行本
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スバラシク実力がつくと評判の熱力学キャンパス・ゼミ―大学の物理がこんなに分かる!単位なんて楽に取れる!
- 作者: 馬場敬之
- 出版社/メーカー: マセマ
- 発売日: 2017/05/01
- メディア: 単行本
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あとは過去問です.
数学は徹底演習を3周やりました.このテキストには賛否両論ですが筑波や電通大レベルの受験をするのであればやって損ではないとおもってます.もう一冊は線形代数を強くするためにやりました.電通大の線形代数はけた違いに難しいので専用の対策をしました.
物理は上の2冊をひたすら繰り返し解きました.3冊目は筑波のまえくらいしかやってないです.4冊目は熱力強化のためです.自分は熱力がほぼ独学だったので基礎を付けるためです.演習書をみてよくわからないと思ったらこういうのからはじめるといいでしょう.解説がとても丁寧です.
あと教材ではないですが過去問など答えのない問題などを確認するためにwalframe alphaというオンラインサービスを利用していました.このサービスは積分計算などを数式ベースで回答してくれます.ぜひ使ってみるといいでしょう.
モチベーションの保ち方
まず勉強仲間を作ることです.僕が勉強を続けてこられた理由のほとんどがこれです.また同じ大学を受験する仲間だとライバルになっちゃいますが一緒に過去問解いて答えを確認したりできます.答えのない過去問などではかなり強力です.
あとは自分の勉強した成果を目に見える形に残すといいでしょう.ぼくの場合は裏紙に勉強していたのでそれを段ボールの中に積んでいきました.高さを定規ではかったり枚数を数えるのが楽しみでやってました(笑).
まとめ
ここでは僕の経験をもとに学校選び,教材選び,モチベーションについて書きました.今回の内容がこれから受験をしようとしている高専生の参考に少しでもなればうれしいです.応援しています.
jyushi編入体験記 筑波大学編
たいぶ遅くなりましたが筑波大学工学システム学類を受験し合格したので受験体験記を書いていきます.
まずは筑波大学を受験した理由から書いていこうと思います.もともと筑波大学には興味があり3年生ぐらいから漠然と行けるといいなと思ってました.また4年生のときに筑波大学の見学に行きました.その時は院公開という日で筑波の院をのぞくことができました.研究室の説明が院試を受ける学生向けになっており深い話まで聞かせてもらえました.その時に目指したいと思うようになり受験を決意しました.大学の見学は院公開をおすすめしますよ.
では試験の内容を書いていきます.
筑波大学工学システム学類は数学,物理,TOEIC,面接で評価されます.
【数学】
大問1は微分方程式が二問と複素積分でした.1問目は簡単な微分方程式でしたが2問目は全然分からなかったので飛ばしました.複素積分は解けました.大問2はニュートン法に関する問題でした.まさか数学で数値解析の問題が出るとは思いませんでした.飛ばしました.大問3は線形代数でした.証明系が多かったです.正直難しすぎてよくわからなかったです.自己採点は4.5割
【物理】
例年どうり電磁気と力学です.電磁気は何とかできた気がします.しかし力学がやばかったです.剛体の平面運動でした.あれを完答できた奴はいるのか?自己採点は6割くらいです.
【TOEIC】
みなさんが気になるのはTOEICだと思います.495点です.
ここまで書いてみてもなんで合格できたのかよくわかりません.TOEICの点数があれな時点でそんなに希望は感じてなく電気通信大学でもいいかなぐらいに考えていたので合格を知った時はひたすら番号を疑いました.TOEICはとれるならとっておいた方がいいですがひくいからと言って諦めるのはよくないかもしれません.
jyushi編入体験記 電気通信大学(学力)編
電気通信大学 情報理工学域 Ⅱ類 の学力試験を受験しました.前回推薦編を書きました.残念ながら推薦は落ちてしまったので学力を受験しました.こちらは合格しました.簡単にまとめていきたいと思います.
試験科目は数学,物理or化学(どちらか選択可),英語です.2日目に面接です.
数学
電通の数学は線形代数2問,微分1問,重積分1問,複素積分1問の計5つの大問で構成されており4問を選択します.毎年線形代数のどちらかが難しいのでそれ以外を選択する人が多いです.今回自分も大問2の線形代数を解かなかったのですがほかの人に聞くと大問2のほうが簡単だったらしいです.まあ解けたのでなんでもいいですけど...
あと重積分を間違えました.試験が終わった後トイレに行ったら留学生っぽい二人組が母国語で答え合わせ的なのをしていてそこで重積分の積分範囲の話をしていました.細かい会話の内容はわかりませんでしたが,数式はバンコクキョウツウなので自分のミスを確信しました...悔しかったですね.自己採点は110/120です.
物理or化学
僕は物理を選んだので化学はわかりません.募集要項には力学,電磁気,熱力学,波動,現代物理と書いてありますが過去5年間は力学,電磁気,熱力学の出題なのであと2つは全く勉強しませんでした.今年も例年どうりだったので良かったです.しかし力学で爆死しました.得意だったのに...僕はサイエンス社の基礎物理学演習で勉強をしていました.運動方程式系はばっちりでしたが衝突や角運動量を題材とした問題がだされ解けませんでした.電磁気はばっちりです.熱も独学でしたがこのときはさえていたのでばっちりでした.自己採点は70/90です.
英語
電通の英語の試験はシンプルでした.A42枚程度の文章がありそれを読んで日本語で要約しろという問題が1問と与えられたテーマに対して英作文をするというものが1問です.正直自己採点はできません.
面接
口頭試問もありそう的な話も聞いたことがあったので緊張していたのですがなかったです.高専での研究テーマや何がしたいかなどをしゃべりました.たまたま制御工学の流れになったので僕の制御に対する熱を語りました(笑)
以上が試験の内容です.アドバイスできることとしてまず過去問をしっかりやることです.特に数学は過去問をやっていないとかなり難しい良問がそろっています.あと徹底演習という問題集がお勧めです.何気に試験範囲も広いので学科によっては授業で教わってないものもあると思います.僕は線形空間の像や核といった概念は勉強するまで知りませんでした.熱力学も授業がないので独学でした.独学は難しくて壁にぶち当たることも多いですがとりあえず参考書を読んで理解できなくても問題解いてください.いつかわかるようになると思います.
jyushi編入体験記 電気通信大学(推薦)編
電気通信大学Ⅱ類計測・制御システムコースの推薦試験を受けました.そして落ちました.ここでは受験の内容についてまとめたいとおもいます.
まず志望動機から書きます.僕の第一希望は筑波大学の工学システム学類でした.しかし筑波大学はTOEICが必要であるためTOEICの点数がかなりひどい僕は半分あきらめていました.(495点です)(筑波大学に合格しているのでこんなことが書けます.)そこで当時の僕は自分のレベルにあった第二希望を探していました.そんな時に見つけたのが電気通信大学でした.東京という立地やギークなイメージもあって筑波大学なみに行きたい学校と思うようになりました.最初は学力で受験するつもりでしたが推薦で受験できるということがわかったので迷わず推薦を受験しました.
ちなみに僕の成績は
1年...16位
2年...21位
3年...11位
4年...5位
電気通信大学の推薦条件3,4年次の席次平均が20%以内です.僕のクラスは40人ほどなのでぎりぎりでした.
試験は面接,数学,専門の3つです.
【面接】
すごく和やかな雰囲気で話しやすかったです.聞かれた内容は
・志望動機
・志望動機でロボコンのことを話したのでそれについてくわしく.
・研究について
・使ったことのあるプログラミン言語(ピンポイントでC#は使ったことがあるかと聞かれた)
正直4つ目の質問はびっくりしました.僕はCとMatlabとpythonぐらいしか触れない情報弱い系高専生なので困りましたね.
【数学】
二つ問題があり一つを選んで10分で解きます.死にました.緊張しすぎて冷静に考えれば何とかなる問題ができませんでした.
【専門】
情報,電磁気,力学,電気回路の中から1問を選び10分で回答します.僕は電磁気を選びました.こちらも冷静に考えればそこまで難しくなかったのですが人前で時間以内に解くという経験があまりないため緊張しすぎて時間切れになってしまいました.
全体の感想として,かなり緊張しすぎてしまいました.緊張するといつも解けてる問題でも急に頭が真っ白になり呼吸するので精一杯になります.問題を呼吸するレベルで解けるようになれば緊張なんて関係なかったかもしれません.あとはもっと余裕のある席次をとることをお勧めします.最後に推薦がもらえたからといって決して油断しないでください.僕は研究室の先生から推薦が落ちると常にお脅されていたので割と油断しずに勉強を続けることができました.感謝しています.推薦でも定員があるので落ちます.チャンスが広がるととらえてしっかり学力対策はしておきましょう!!
jyushi編入体験記 岐阜大学編
僕は岐阜大学の応用物理学コースを受験し合格しました.ここでは岐阜大学の編入試験についてまとめたいと思います.岐阜大学は専門科目がありますが応用物理コースは数学と物理のみなので楽です.
受験の科目は以下の通りです.
・数学
・英語
・専門科目(応用物理コースは数学と物理)
【数学】
今年は線形代数(行列)と重積分の問題でした.それなりに難しかったです.感触としては7割ぐらいの出来です.
【英語】
前置詞をかっこに入れたり単語を選ぶ問題は苦手なのであまりできた気はしません.文章は読めたのでそれなりできていると思います.7割くらいです.
【専門】
数学2問から1問を選択し物理を2問全てを回答します.線形代数の問題が固有値を使った問題で楽そうだったのでそちらを選択しました.物理も力学1問と電磁気が1問で簡単でした.10割あると思います.
【面接】
すごく和やかな雰囲気でした.聞かれた内容は
・志望動機(もちろん上に書いたようなことではなくまじめなやつ)
・勉強以外で頑張ったこと
・好きな物理法則や数学的な操作は何か
2番目に関してはロボコンをやっていたのでそれについて話しました.3番目はフーリエ変換やラプラス変換と答えました(ありきたりですね)
全体の感想としてリラックスしてできました.一日で学力と面接を行うので学力試験の時もスーツを着なければいけませんでした.時期が時期なので正直熱いです.なのでちょっとだらしないですが上着を脱いでネクタイもとりボタンも一番上は外しました.靴も脱いでましたが試験管には何も言われなかったので面接のときさえ身なりを整えればおそらく大丈夫だと思います.あと実は受験者数は1人で僕だけでした.